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会計が分からなければ、真の経営者にはなれない!?

こんにちは、四ヶ所です。経営と会計は、切り離して考えることはできません。 なぜなら、事業をする限り必ず決算書を作らなければならず、 この決算書は会計によって出来ているからです。

しかしながら、会計が得意ではなく他人に任せているというかたも多いと思います。実際私が税理士事務所に務めていた13年間や、 MG(マネジメントゲーム)のインストラクターとしての4年間で、会計(数字)は苦手と仰る経営者のかたと 数多く出会ってきました。 ただ、苦手とは言え、勉強しなくても良いと 思っていらっしゃるかというと、そうではないようでした。

それが証拠に、本屋さんに行くと、 決算書に関するコーナーは必ず設けてあり、 毎年毎年、何かしらの本が出版されているところをみると 「数字が読めるようになりたい」という想いを、多くのかたがどこかに持ち続けていらっしゃるのではないかと思うのです。

では、なぜ、会計の勉強に関して 途中で挫折してしまう方が多いのでしょうか? それは、ずばり!! 会計の勉強が面白くないんです!!!!! と言ってしまえば、元も子もありませんが、 確かに「人が作った」数字で勉強するというのは 面白くありません。 そうなんです。 「人が作った」数字だから 数字とのコミュニケーションが取れないのです。 この数字は、いったい私に何を伝えようとしているのか? 何に気付かせようとしてくれているのか? 数字は直接的に語ってはくれませんが、 数字を見て、その奥に隠された行動やストーリーを 思い描くことは出来ます。そして、現実と理想の 差額(予実差)を指し示してくれます。 だからこそ、その差額を埋めるための ストーリーを考えることが出来るのです。

佐賀市でレディースのアパレルショップを営む Mオーナーが、僕にこう語ってくれました。
「 数字は逃げない。 逃げるのはいつも人間。 」
本で学ぶ前に、 自分の数字と向き合ってみませんか? 自社の決算書に興味を持ってみませんか?

京セラの稲盛和夫氏は、著書の中で このように語られています。

会計というものは、経営の結果をあとから 追いかけるためだけのものであってはならない。 いかに正確な決算処理がなされたとしても、 遅すぎては何の手も打てなくなる。 会計データは、現在の経営状態を シンプルに、またリアルタイムで伝えるものでなければ、 経営者にとっては何の意味も無いのである。 そのためには、経営者自身がまず、 会計というものをよく理解しなければならない。 計器盤に表示される数字の意味するところを 手に取るように理解できるようにならなければ、 本当の経営者とは言えない。 経理が準備する決算書を見て、 例えば、伸び悩む収益のうめき声や、 やせた自己資本が泣いている声を聞き取れる経営者に ならなければならないのである。 月次決算書などの決算資料は、 経理が一般的な形でつくるのかもしれない。 しかし、それでは本当に経営に役立つものにはならない。 経営者が、まさに自分で会社を経営しようとするなら、 そのために必要な会計資料を、経営に役立つような ものにしなければならない。 それができるようになるためにも、 経営者自身が会計を十分よく理解し、 決算書を、経営の状況、問題点が浮き彫りになる ものにしなければならない。 経営者が会計を十分理解し、 日頃から経理を指導するくらい努力してはじめて、 経営者は真の経営を行うことができるのである。

稲盛和夫の実学〜経営と会計〜 序章 私の会計学の思想より抜粋

数字が分かるから経営が出来るわけではありません。 経営には、何としても達成したい「想い」 つまり、圧倒的ビジョンが必要不可欠です。 そして、その圧倒的ビジョンに到達するために描くストーリーは、 決められた道路の上を走るようなものではありません。 どちらかと言えば、航海にちかいのではないでしょうか。 私たちは、変化の激しい荒波の中を 走っていかなければならないのです。

会計(数字)とは、その航海を助ける羅針盤です。 羅針盤を持たなくても、勘と経験と度胸(師匠西順一郎先生は、 これをKKDと言う)があれば、航海に出ることは出来ます。 その航海のお供として、羅針盤を持っていくことが出来るとしたら・・ 未来を照らしてくれるヘッドライトの役割を果たしてくれるとしたら・・ きっと、会計(数字)は、経営という航海を サポートしてくれる武器になると思います。皆さん、いかがでしょうか?