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新年のご挨拶~陸瑞瑛~

CE上海総経理の陸瑞瑛です。年明けの忙しい時期ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。本年もどうぞよろしくお願い致します。

皆さんは、お正月休みをどう過ごされましたか?来日以来、何回か日本でのお正月を経験していますが、中国人の私から見れば、日本のお正月に対する印象はひとことで言うと、とても「静か」です。例えば日本の皆さんは、大晦日の夜、紅白を見て108回の除夜の鐘とともに床につかれると聞いています。そして元旦は初詣に行って、一年の感謝を捧げたり新年の無事と平安を祈願するそうですね。また、年越しそばやおせち料理を食べたりお屠蘇を飲んだりと、基本家で過ごす「寝正月」が、多くの日本の方々の過ごし方だと日本人の友人から聞きました。その反面、中国の旧正月(春節)は、全国色々な街で獅子舞や龍舞とともに爆竹を打ち鳴らし、盛大に祝う風習です。そのお正月の風景にすっかり慣れている私にとっては、日本のお正月には少し寂しさを感じることもあります。でも、いろいろな文化を経験することで自分自身の視点も広がります。同時に、中国のお正月を皆さんにもいつか体験していただきたいなと思います。

さて、日本と中国の架け橋を目指している私ですが、2017年は中国ではどんなことが起こるのか。そこから日本の企業にとってどんなチャンスが生まれるか。そのような視点から少し話をしたいと思います。

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2016年の中国経済を振り返ってみると、年初から中国株の急落や対米ドル人民元レートの減価など、マクロ的な視点から経済減速が続くとの予測がありました。一方、ミクロ的な視点に立つと、一般国民のライフスタイルなどに、色々な変化があった年でもあったようです。

特に顕著な点は、モバイルペイメントの驚異的な普及によって、中国はキャッシュレス社会の到来の加速化がかなり進んだということです。中国の中でも、北京、上海、深センなどの都市部では電子決済がものすごいスピードで浸透してきています。お店、コンビニでの買い物から光熱費、電話代の支払いなど、様々な面で現金なしで済む生活スタイルが、中国国民の中でどんどん広がっています。

電子決済のプラットフォームはいくつかありますが、現在一番シェアがある微信(WeChat) は、中国大手のソーシャル企業である騰訊(テンセント)社が提供している対話アプリです。実際の支払いをどのようにするのかというと、画面からQRコードをスキャンするだけで、指定の銀行口座から支払金額が自動的に引き落とされます。スーパーで牛乳を買ったり、映画館でのチケット購入、外出時のタクシー代の支払い、個人間の送金などあらゆるシーンで利用することができます。

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WeChatはユーザー数世界一を誇るSNSですが、総登録者数は11億人。1日あたりのアクティブユーザー数は約8億人です。因みにFacebookの場合、1カ月あたりのアクティブユーザー数でようやく1億人を上回る規模です。そして最近、WeChatは中国国内だけではなく、海外へのマーケットを急激に伸ばしています。これから中国市場への進出、或いはインバウンドで中国人の観光客を日本へ招きたいようなビジネスを考えている日本企業にとって、WeChatの活用はとても大事ではないかと思いますが皆さんはいかがお感じになりますでしょうか。

実際に成田空港、羽田空港などの空港国際ターミナル、大丸松坂屋など、既にWeChatのシステムを導入している日本の企業はたくさんあります。またWeChatの企業公式アカウントを作成し、そのアカウントを通して広がる中国市場でのマーケティング戦略も大きな可能性を秘めています。中国の人口は13億人、そこへ魅力的なコンテンツを発信することができれば、飛躍的な伸びも期待できるのではないでしょうか。

今後はWeChatなどのソーシャルネットワークサービスを使いながら、中国市場への進出のお手伝いもさせて頂く予定です。このブログを通して、中国の最新情報も発信していきたいと思います。ご期待ください!

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