もうすぐ2017年も春がやってきます。新入社員の入社や、異動、昇格など人事関連の動きが活発になってくる季節です。皆さんの会社ではいかがでしょうか。動くということは、変化に伴って課題も出てきます。その中でひとつ大きなテーマとしてあげられるのが、人の成長についてです。今日は弊社今井講師が次世代リーダーに必要な能力について語ります。
次世代のリーダーは育っているか?
今井です。今日は寒いですね。昨日名古屋から東京に戻ってきましたが、東京のほうが寒いように感じました。全国各地を回る中で、体調管理も講師の大切な仕事の一つです。風邪などひかないように、いつもエネルギー全開でいることがチームにもいい影響を与えられると思います!
さて、今日は次世代リーダーの成長というテーマで書いてみたいと思います。リーダーはどうやって選ばれていくのか。一昔前で言えば、年功序列で勤続年数が高い上位職者から、幹部やリーダー、リーダー候補が決まるというのが日本の企業には多かったと思います。では、今はどうなのか。リーダーを選出する時、その人の持つ能力で判断する企業が増えてきています。私も長く人材育成や人事の世界で仕事をする中で、リーダーに求められる能力は年々高まっているとも感じます。その中で、次世代のリーダーをどう育てるのかは、企業の持続性を考えると非常に重要な課題です。
私が皆さんに次世代リーダーについてお伝えする時、どんな人がよいリーダーになりうるのかをお話します。まず第1に、10年後、20年後も最前線で活躍している素質の高い人。第2に、今現在、高い業績を上げて活躍している人。そして第3に、「あり方」を持った人です。この見極めは非常に難しいですが、実践を通して常に行動していることが3つには共通しています。
この3つ目の「あり方」はいろいろな指標でみることができますが、端的に言うと、社内で「あいつは将来、わが社を引っ張っている」と共通認識が形成されるほどの存在であることが大切だと私は考えています。同世代でも風格や雰囲気、言動、といった点で、一目置かれているような人、皆さんの周囲にもいるのではないでしょうか。周りの納得がリーダーをさらにリーダーへと育てていきます。応援しあえる場を作るというのも、健全な次世代リーダーが育つためには必要ですね。
そのリーダーは伝道師になれるか?
私が最近リーダーの役割としてあげているのが「伝道師」という役割です。企業や組織として、マニュアル化や仕組化された範囲で成果をあげていくことが、安定したサービスや品質の提供につながります。合わせて、社内ルールや暗黙の了解になっている社内文化を見える化し、共通の認識を持つことも会社の発展に非常に大切です。
半面、その中でも感覚知としてしか共有できないこと、経験則で積み重なる「勘」のようなものがあります。それらすべてをマニュアルにすることはおそらく不可能でしょう。しかし、それらを下の世代に伝えることは持続可能な組織に備わっている機能であると思います。このようなことができる人材がここでいう「伝道師」の役割です。昔は今のように紙があったわけでもなく、人に何かを伝えるのは「語り継ぐ」という形でした。その形は、現代でも大事であると私は思います。人が対話というコミュニケーションをとる中で伝承されてきた考えは世界に星の数ほどあるのではないでしょうか。
伝道師はエバンジェリストとも呼ばれています。これはIT業界で早くから広まった考えで、複雑化しかつ多様化するIT技術をわかりやすく伝えていくといった意味で使われているようです。例えば日本マイクロソフトさんには、この肩書きが付いた方々が活動しています。
自分の言葉で語れること、それがリーダーが必要な能力であり、次世代リーダーが学ぶべき方向性と思います。社長の理念やビジョンを自分の言葉でかみ砕き、創業者の理念を引き継いでいくこともリーダーの役目と考えれば、学び続けることと伝えることがリーダの必須条件ともいえるかもしれません。
読んでいただきありがとうございました!
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