同じ出来事を経験しても、人それぞれ反応は違います。表に現れる反応に隠れている背景を読み取る力が、求められています。
「どうしてあの人はあんなことを言うのか?」
Aという事象が起きた時に、反応は様々です。感情を表に出す人出さない人、言葉に出す人出さない人、表情に出る人出ない人、他にもいろいろな反応があります。同じ「喜ぶ」という感情でも、静かに喜ぶ人もいれば、喜びの感情を体いっぱいに表現する人もいるでしょう。「怒り」を表に出す人もいれば、自分の中でふつふつと怒る人もいるわけです。
私たちは、良くも悪くも、それぞれが自分の反応パターンを持っています。ですから、相手が自分と同じ反応をしてなくても何の不思議もないはずです。でも「相手にもこういう気持ちになってほしい」「きっとこんな反応をしてくるはずだ」と期待も同時に持っています。特に身近な相手になればなるほど。その期待通りにならず、ある意味裏切られると、そこにも反応が生まれます。「あいつはどうしていつもああいう態度なんだ」とか「あの人は常にうるさい」とか、事象に対する反応そのものにとらわれ、攻撃してしまうこともあります。
その反応に隠れている人それぞれの感情や状況のほうが、本当は大切なことです。特に、リーダーの役割には、背景を読み取る力が必要不可欠です。背景を知るには事実も大切ですし、見えない感情にも焦点を当てることが求められます。ここでどんなコミュニケーションが取れるかが、リーダーの力が試される場面でしょう。
私たちは不健全になればなるほど、自動反応でコミュニケーションを済まそうとしてしまいます。健全度が高い時であれば反応しないことも、不健全な時はつい言葉に出してしまう、そんな経験はありませんか?もしかしたら自分も相手も不健全な状態なのかもしれません。
相手の行動や言動に、自分自身が反応的にならないよう、意識していきましょう。