いつも元気で明るく笑顔でいたい。そう思っていても、落ち込むこともあるでしょう。そんな時、とことん落ち込むことが逆に元気を早く取り戻すきっかけになるかもしれません。
今の気持ちを流さずに味わってみる
私は前向きだから大丈夫、どんなに落ち込んでもすぐ元気になります!という人もいると思います。本当に元気になっているのであればいいのですが、自分の本当の気持ちを流すことに慣れてはいないでしょうか。必要以上に落ち込むことはありませんが、自分の気持ちを味わうことも、心の健康を保つためには大切です。
「元気になれない自分」にイライラしたり、悲しくなるという、別のマイナスの気持ちを生み出していませんか?ネガティブな気分を振り払うことはそう簡単なことではありません。ですから、「今はそういう時期なんだ」と、その気持ちを味わいましょう。そして、落ち込んでいいんだよ、と自分にOKを出すことで、「元気にならないといけない」というプレッシャーから抜け出すことにもつながります。落ち込むことは悪いことではありません。悩んだり落ち込むことは、人生にはつきもの。いい時があるから悪い時があるのではないでしょうか。
いつまで落ち込むのか決める
落ち込んだ時は、無理にその気持ちや状態をコントロールするのではなく、とことん落ち込んでみましょう。ネガティブな気持ちは、自分で「もういいや」と思うか、何かの光に気づいたり、見えるようになるまで、いつまでもいつまでも続きます。中途半端に薄暗い中で光を探すよりは、真っ暗な中にいたほうが光は見えやすくなりますよね。自らの力で決断するためにも、一度とことんネガティブになってみましょう。
ここで一つポイントがあります。それは、時間を決めて落ち込むということです。だらだらと引きずるのではなく、期限を決めてネガティブな気持ちを吐き出しましょう。
例えば自分の気持ちを声に出してみます。「すごく心が痛い」「辛くて悲しい」「うまくいかなくて苦しい」。すると、自分がどんな感情に巻き込まれているかに気が付くことができます。同じようなことですが、気持ちを紙に書き出すことも効果的です。頭の中で考えているだけでは、自分自身を客観的に見ることができません。自分を外から見ることができると、気が付いていなかった解決方法が見えたり、ものすごく悩んでいたことがいつの間にか、そこまでのことではなかったように思えるようになったりします。
自分で決めた時間が来るまで、泣いてもいいですし、怒ってもいいのです。自分の気持ちとしっかり向き合います。そして、時間が来たら、考えるのをストップしましょう。気分を変えるために、運動をしたり、美味しいものを食べたり、誰かと話をするのもいいかもしれません。また落ち込む感情が出てきそうになったら、考えないように意識し、無意識のままマイナスの感情に引きずられないようにします。考えてしまう人は、それは思考のパターンがあるからです。考えてしまうのであれば、さっきとことん落ち込んだ時間よりも短い時間を設定し、落ち込んでみるのもいいかもしれません。1回目よりも早く落ち込みから抜け出せるようになっているでしょう。
私たちは、多くの時間を、考えてもどうにもならないことを考えることに費やしています。落ち込むことは悪いことではありませんが、ずっとその場所にいても、つらいですよね。でも、その状態を作っているのは誰でもない、あなた自身です。少しでも早くそこから離れられるように、気持ちにメリハリをつけることを意識しましょう。そうすれば、感情をうまくコントロールすることができるようになってくるはずです。