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一燈照隅!人生は壮大な学びの旅である!No.2

先日、尊敬するビジネスリーダーと食事をしながら学び深いお話を聞かせていただきました。その方は、大相撲の貴乃花親方の大ファンという事です。

その方の話によりますと、そもそも、兄である元若乃花関と親交があったので、弟である貴乃花関にはあまり関心はなかったそうです。ところが、大相撲東京場所、両国国技館の土俵に一番近い席である、砂かぶり席で相撲を観戦していた時のことです。

貴乃花が力水(ちからみず)をつけてもらっているその時でした。(ちなみに、力水とは「大相撲における儀式の一つで、神聖な土俵に上がる時に身を清めるために使われる」のことです。)多くの力士は力水を受け取る際に「押忍」と言われるそうですが、貴乃花は「ありがとうございます」と丁寧に言ったそうです。

「押忍」という言葉は、伝統のなかで培われてきた深い意味もありますが、大一番の前の高い緊張の中で「ありがとうございます」と、しっかり感謝を伝えられる姿勢が素晴らしいと感動して、その方は、それ以来ファンになったそうです。

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このお話を聞かせていただき、貴乃花親方の誠実な人柄を感じました。一つの道をぶれずに突き進んでいる人は、厳しさと優しさが表裏一体となって、心の強さをつくり出していると思います。本当に素直な心を持つ人は、単に従順ではなく、精神の強さと豊かさを備えるべく、日々精進しているのだと感じていました。

そして、貴乃花親方の「ありがとうございます」という一言を聞き逃さずに感動された、この方も素晴らしい人柄だと思います。

“修身”という学びがありますが、日頃からの自己修練も大切です。自分の普段の何気ない言葉が人に影響を与えているのです。自ら発する言葉を大切にしていかなければならないと、改めて感じています。