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陸 in CHINA第3弾!混沌とイノベーション

皆さん、こんにちは。陸です。先日から上海でHundun Universityというビジネススクールが主催する、教育業界のシンクタンクに参加しています。

このHundun Universityは2014年に設立し、「未来に向かうイノベーションの大学」というポジショニングで、哲学や科学、経営学などのオンラインでの自己学習と、オフラインでのチーム学習を統合した、イノベーションに特化したビジネススクールです。DIDI、HUAWEI、DJI、BAIDUなど、中国で有名なユニコーン企業はこちらの大学で学ばれており、最近とても注目されています。

ちなみに「Hundun」という大学名は、中国語では「混沌」という漢字です。日本語も同じですね。英語では「Chaos」となり、古代ギリシャで天地創造以前の混沌とした世界の状態を表しています。そんな無秩序な世界の中で、バタフライ効果のようにちょっとした変化の積み重ねで大きなイノベーションをもたらすというビジョンから「Hundun」という大学名を付けられたそうです。

私は今回選考を通して、大学の中で教育業界のシンクタンクの1期生となりました。

K12教育(幼稚園の年長(KindergartenのK)から始まり高等学校を卒業するまでの13年間の教育機関のこと)、英会話、社会人教育など、幅広い教育分野の企業が集まり、現在中国で注目されているベンチャー企業やこれから中国の教育事業の方向性などに関して、色々と議論を交わしました。

少し学びをシェアさせていただきたいと思います。

皆さんは2018年に中国で一番話題となった企業、コーヒーチェーンのluckin coffeeをご存知でしょうか?

開業1年で中国全国で2000店舗を突破し、中国史上最速でユニコーン企業の仲間入りを果たしました。スターバックスは中国進出20年、現在の店舗数は3600店舗です。

2019年は新たに2500店をオープン、4500店舗体制にし、今年中に店舗数とコーヒーの販売量がスターバックスを超え、スタバの20年を2年で追い抜くと豪語したこのluckin coffeeは、先日新たな資金調達のシリーズB+ラウンドで1億5,000万米ドルを調達したと発表され、現時点で時価総額は29億米ドルとなりました。

スタバの「第三の場所:サードプレイス」の概念に対して、luckin coffeeは「場所にこだわらない」というポジショニングです。スタバより安い値段で、しかもコーヒー無料クーポン券などを通して一気に新規顧客の獲得を狙っています。そしてAPPでの注文や、デリバリーの平均配達時間は16分と、利便性とスピードも兼ね備えています。

しかし一方では、2018年末の資金調達計画書で8億5700万元(約140億円)という巨額の赤字が明らかになりました。実は中国のコーヒーチェーン業界は、難局に直面している企業がほとんどです。大手チェーンの閉店も相次いでいます。しかし、luckin coffeeのCEOの銭亜治氏、あと3~5年はクーポンの配布を続けるとともに、大量に資金を投じて市場に食い込む戦略を継続、出店計画をスピードアップしていくことを発表しています。

luckin coffeeのビジネスモデルでは、巨大な資本操作、ビックデータ価値、他チェーンとは違うもっと大きい一般市場をターゲットにするなど、ぱっと見は普通のコーヒー屋さんのように見えますが、企業戦略としては普通のコーヒー屋さんとは言えない新しいイノベーションを起こしています。果たしてこの競争に勝つ企業はあるのか、単にシェアを拡大することが本当に消費者に受け入れられるのか、サービスや人材の問題など、これからの動きを私も注目していきたいと思います。皆さんはいかがお考えになるでしょうか。ぜひご意見をお聞かせいただけたら嬉しいです。

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