陸 in CHINA第2弾!テンセントのイノベーションとは

2019/04/26

皆さん、こんにちは。陸です。さて、本日は中国三大インターネット企業BATの中の「T」:Tencent(テンセント)の話をします。

2016年、ソフトバンクが同社子会社のスーパーセル(Supercell)を売却したのは、このTencent(テンセント)でした。スーパーセルの主な事業内容はゲーム開発で、任天堂のようにゲームを提供しながら、LINEFacebookに近いサービスを手がける企業です。

そして、このテンセントのビジネスモデルで爆発的に広がっているのが、インスタントメッセンジャーアプリ「微信( Zh-weixìn.ogg Wēixìn ウェイシン)」つまり「WeChat(ウィーチャット)」です。

2019年1月、Tencent(テンセント)高級副総裁、微信事業グループ総裁、WeChatの生みの親として知られる張小龍氏はWeChatの8年間を振り返り、スピーチをしました。20188月から、WeChatのダウンロード数は10億を超えました。その時の発表データはこんな感じです。


・月間アクティブユーザー:10億8250万人
・55歳以上の月間アクティブユーザー:6300万人
・1日に送信されるメッセージ数:450億回
・1日のビデオ通話数:4億1000万回
連絡先の人数は3年前と比べて110%増加

参考までに、LINEの月間アクティブユーザー数は7600万人です。

PC時代の「QQ(インスタントメッセージソフト)から、スマホ時代の「WeChat」へ、中国も大きく転換しました。この背景として、Tencent(テンセント)のイノベーションがあります。

8年前、これからはPCではなくスマホ時代だと判断し、当時、一番のメイン事業の「QQ」チームから10人が人事異動し、その10人が「WeChat」という新しいチームを結成しました。このチームが、社内で使えるコミュニケーションツールとして開発したアプリが、Tencent(テンセント)の次の事業曲線を劇的に変化させることになりました。

WeChat」は単なる「QQ」のスマホ版ではなく、スマホ時代のソーシャルニーズに満たされている新しいコミュニケーションツールです。この考え方は非常に大事です。短期的に見れば「WeChat」の誕生に従い当初の「QQ」事業が弱まっていくことが考えられますが、既存事業の失速点が来る前に次の第二事業の曲線を作っていくことは、優れた企業経営者が備えるべき能力の一つではないでしょうか。

2016年Tencent(テンセント)のCEO馬化騰氏がこのように言っています。「もし、WeChatTencentの中で生まれていなかったら、たぶん我々はとっくにおしまいです」。

今振り返ってみればとても納得がいく戦略の考え方ですが、実際に多くの企業は、自社のイノベーションの非連続性の壁にぶつかっています。要は、大きな飛躍が来る前に、あきらめてしまうか、別のやり方に変えてしまうのです。

2007年のNOKIAは、全世界で携帯の年間販売量が4億台、市場シェア率は40%でした。この数字は今でも世界携帯販売の最高記録です。しかし、2007年にiphoneAndroidが誕生し、2012年にはサムソン社に売り上げを抜かれてしまいました。サムソンがスマホ時代の到来に対応したのに対し、NOKIAはその変化に対応が遅れたといわれています。ガラケーからスマホへ転換していく時代の中で、あのNOKIAでさえその壁を乗り越えれられなかったのです。NOKIAがスマホの開発技術を持っていなかったわけではありません。実は2007年当初、NOKIAは既に世界のスマホ市場シェアの50%を持っていたともいわれています。にもかかわらず、NOKIAは失敗しました。

私たちは、Tencent(テンセント)の戦略から学ぶべきことがたくさんあると感じています。

実は私は、先日から大学に行き始めています。混沌大学(HUNDUN UNIVERSITY)で、これから約1年をかけ、様々なことを学んでいきます。改めて、学びは思考を変え行動をも変えることが可能だということを痛感しています。いずれ、そちらでのお話もさせていただきたいと思いますので、どうぞお楽しみに!

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